トラックのエアコンがぬるい原因は?現役のエアコン修理整備士が解説します
トラックに乗っていて急にエアコンが効かなくなった・・・
走っている時は良いけど、止まるとエアコンが効かない・・・
そんな経験ありませんか?
トラックは普通車より距離を走る為、どうしてもエアコンが壊れやすい環境になってしまいます
今回は8年間、車の電装業界で働いている僕が経験をもとに
トラックのエアコンが効かない原因と対処方法について解説しています
- トラックのエアコンが効かない原因
- エアコンが効かなくなった時の対処方法
- トラックのエアコンの修理費用
- エアコンの為に普段から自分で出来る事
ぜひ最後までご覧ください。
個人でできるエアコンの臭い対策にはこれがおすすめです。
整備士の僕が使用したけど、この値段でエアコンをクリーニングできるのはコスパがいいよ。
トラックのエアコンが効かない原因5選+番外編
ここではトラックのエアコンが効かない原因5選と
番外編ではガス漏れしやすい部品を紹介します
ベルトが切れている
トラックは普通の車と比べて走行距離が多いですので、ベルトへの負担が大きいです
なので定期的に交換してあげないと、ベルトがすり減って切れてしまいます
エアコンのコンプレッサー(心臓)を作動させる為には、ベルトが絶対必要なので
エアコンベルトが切れると、エアコンが効かなくなってしまいます
ガスが漏れている
ガスが漏れているとコンプレッサーが作動せずに、エアコンが効かなくなってしまいます
エアコンサイクルの全部の部品からガス漏れする可能性があるので、点検は難しいです
コンデンサーモーターが回っていない
コンデンサー(室外機)の裏側についていて、コンデンサーを冷ます役割をしています
このモーターが回っていないと、コンデンサー(室外機)が冷やされず
エアコンが効かなくなってしまいます
コンプレッサーが壊れている
心臓部分のコンプレッサーが壊れると、エアコンが効かなくなってしまいます
また、コンプレッサーの先端についているマグネットクラッチが壊れても
エアコンが効かなくなってしまうので、点検する時はどちらも見ないといけません
電気関係の不良(ヒューズ・配線切れ・リレー不良)
ヒューズ=自宅のブレーカーなのでヒューズが切れていると
ブレーカーが落ちている状態なので、エアコンが作動しなくなってしまいます
またトラックは振動が大きかったりするので配線が切れやすく、故障しやすいです
リレーという(小さい電気の力で大きな電気の力に変える部品)がついていて
このリレーもこわれやすい部品の1つになります
ここでは良くガス漏れする部品を紹介します
こういう部品が漏れやすいんだ~
ぐらいで良いので、覚えておいてね
番外編(良くガス漏れする部品5選)
エアコンの部品の中で良くガス漏れする部品を紹介していくね
コンプレッサー(心臓)
エアコンサイクルの心臓部分の部品です
ガス漏れしていても分かりにくく、ガス漏れ判断がしずらいです
コンデンサー(室外機)
トラックでいえば、だいたい助手席の下側についている部品で
室外機の役割をしています
ガス漏れしたときは分かりやすいので、ガス漏れ判断はしやすいです
エバポレーター(室内機)
室内についている部品で、室内機の役割をしています
まあまあな頻度でガス漏れします
Oリング(部品と部品の接続に使用)
部品と部品をつなげるホースや配管の先端についていて
このゴム製のOリングが切れると、ガスが漏れてしまいます
ホース(部品と部品の接続に使用)
部品と部品をつなぐゴム製のホース
耐久性は弱く、結構な頻度でガス漏れします
エアコン故障事例(パターン)4選
それでは実際にこういう症状が起きた時は、この部品が悪い可能性が高いという
故障事例を紹介していきます!
もし悩んだ時の参考にしてみて下さい
良くある4パターンで紹介していくね
突然エアコンが効かなくなった
突然エアコンが効かなくなったり、風がぬるくなったらまずベルトが切れていないか確認しましょう
意外とベルトが切れている事が多いです
その次に多いのがコンプレッサー不良です
コンプレッサーがロックしていたり、コンプレッサーの先端についているマグネットクラッチが壊れていたりします
コンプレッサーの点検は自分では判断出来ないと思うので、専門業者に点検に出しましょう
どこに点検に出せば良いか分からない方はこちらをご覧ください↓
走行中は効くが、アイドリング中(止まっている時)は効かない
走っていると効いて止まると効かなくなる原因は、コンデンサーモーター不良の可能性が高いです!
コンデンサーモーターはコンデンサーの裏についているのですが、コンデンサーは助手席側の下にだいたい付いていて
コンデンサーモーターが壊れていても、走行中は風が当たってコンデンサーが冷やされるのでエアコンが効くのですが
走行中は風が当たらない為、コンデンサーが冷やされずエアコンが効かなくなってしまいます
コンデンサーモーターは自分では交換しずらい為、業者にまかせましょう!
どこに修理に出せば良いか分からない方はこちらをご覧ください↓
朝・夜は効くが、日中は効かない
気温の寒い朝・夜はエアコンが効くが、気温が高い日中はエアコンが効かない場合
ガス漏れしている可能性が高いです!
ガスを補充するか、業者に点検に出すようにしましょう
業者の選び方が分からない方はこちらをご覧ください↓
エアコンの風が弱くなった(出なくなった)
↑エアコンの風については、この3パターンがあります
サーミスタとはエバポレーター(室内機)に差し込まれている温度計みたいな役割で
このサーミスタが壊れるとエアコンの温度がどんどん低くなっていって
エバポレーターが凍り付いてしまい、風が出なくなってしまいます
トラックのエアコンのフィルターは助手席パネルの裏側か
オープンリフトを開けて助手席側の外側についています
自分で確認出来る場所についているので
ホコリ等が詰まっている時は清掃しましょう
エバポレーター(室内機)のフィンにゴミ等が詰まっていると、風が弱くなります
確認するのは個人では難しいので、業者に点検してもらうしかないです
風を作り出すモーター
風が全く出なくなった時はこのブロワモーターを疑ってください
大体助手席のパネル裏についている事が多いです
エアコンの風については自分で確認できる場合と出来ない場合があるので
出来ない場合は業者に点検に出すようにしましょう
どこの業者に出せば良いか分からない方はこちらをご覧ください↓
エアコンが効かなくなった時の対処方法←基本的に業者に出すしかないです
エアコンが効かなくなった時に自分で出来ることは
- エアコンフィルターを確認する
- コンデンサーモーターが回っていなかったら、モーターをハンマー等で叩く
↑この2つぐらいしかありません
なので、基本的に業者にすぐに点検に出した方が良いでしょう
トラックの場合はディーラーに点検に出すことが多いと思いますが
一番良いのは、エアコン専門店に出すことです
詳しくはこちらをご覧ください↓
トラックのエアコンの修理費用
車種や業者によって修理金額が変わってきますが、自分の今までの経験をもとに
ざっくりの金額で紹介します
だいたいこのぐらいなんだぁ~ぐらいで覚えていてね
乗用車のエアコン修理費用が知りたい方はこちらをご覧ください↓
コンプレッサー交換費用
コンデンサー(室外機)交換費用
エバポレーター(室内機)交換費用
ホース(部品と部品を繋ぐ役割)交換費用
Oリング(部品と部品のつなぎ目に使われているゴム製のリング)交換費用
マグネットクラッチ(コンプレッサーの先端についている)交換費用
エアミックスアクチュエーター(暖房・冷房切替)修理費用
エアコンコントローラー(スイッチ)修理費用
ブロワモーター(風を出すモーター)修理費用
エアコンの為に普段から自分で出来る事
エアコンのために普段自分で出来る事は
- エアコンフィルターの清掃
- コンデンサーの洗浄
- 暖房でもエアコンスイッチを入れる
この3つです!1つずつ説明していきます
エアコンフィルターの清掃
エアコンフィルターを定期的に清掃しないと、ごみやほこりがフィルターに溜まって風が弱くなってしまいます
夏場に風が弱いと、エアコンが効いていないと勘違いするので、エアコンフィルターは定期的に清掃するようにしましょう
乗用車だと、エアコンフィルターを交換していないと匂いの原因になります
乗用車のエアコンの匂いの原因について知りたい方はこちらをご覧ください↓
コンデンサーの洗浄
トラックでは助手席の下側についていることが多いので
キャビンを上がてコンデンサーに水をかけてあげて下さい
これだけでエアコンの効きが良くなったりするので覚えておいてください
経験者しか知らない、ちょっとした裏技だよ
暖房でもエアコンスイッチを入れる
トラックの暖房はエンジンの熱を利用します
なのでエアコンスイッチをONにしなくても、エンジンが温まれば暖房は効きます
※曇り止めを使いたいときはONにしないと使えません
ただずっとエアコンをOFFにしたまま放置すると、コンプレッサー(心臓)の中のオイルが固まってしまい、最悪の場合ロック(焼き付いてしまいます)
なので冬場で暖房しか使わない時でも、時々エアコンのスイッチをONにして使用するようにして下さい
詳しく知りたい方はこちらをご覧ください↓
まとめ
エアコンが効かない原因は
- ベルトが切れている
- ガスが漏れいてる
- コンデンサーモーター(室外機を冷やすモーター)が壊れている
- コンプレッサー(心臓)が壊れている
- 電気関係が壊れている(ヒューズ、配線切れ等)
この5つでした!
ほかにもいろいろな原因はあると思いますが、良くある故障をもとにまとめました
トラックのエアコン修理は下手したら20万円超える高額修理になる事もあるので
高額修理になったら乗り換えを検討してはいかがでしょうか?
乗り換えるつもりはなくても、今持っているトラックが高く売れれば新しいトラックを手に入れたくなるかもしれません
今持っているトラックの値段を気軽に知りたい方はこちらをどうぞ↓
最後まで見てくれてありがとう
損しない中古車の選び方が知りたい方はこの記事を見てね↓